俺のパンツが人質にとられています
漫画読んでも感想書かずに新しい漫画に手を出す日々です…
まぁ別に誰からも求められてないとは思うけど、なるべく書こう( ´ ▽ ` )
俺のパンツが人質にとられています (IDコミックス gateauコミックス)
- 作者: 春田
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2016/03/15
- メディア: コミック
- この商品を含むブログを見る
エロがメインのBLってページ数の問題なのか作者さんの意向なのか、ものすごく強引にエロへなだれ込んでいくのが多い気がします。読んでる方は流れに乗り切れぬまま事が始まり、そしてわりとしつこいくらいエロがあり、唐突に終わり、あれ?!この人たち恋愛してました????みたいになって、なぜ買ってしまったのだと軽く後悔するんでなるべく控えてたんですけど…
評価の高さと画力の高さと、タイトルが決め手になって購入しました。このタイトルの、深刻なのか何なのかわかんない感じが笑えますw
あらすじ
クラスでもそこそこイケてるグループに所属している。そんな俺がなぜか今、ノーパンで学校生活を送っている……それもこれもあのムカつく後輩、野島のせいだ! 俺のミスを逆手に取って脅すだけじゃ飽き足らず、ノーパンで学校に来いだとか言い出したと思ったら、なんかエロいこととか……その……ごにょごにょ……と、とにかく俺のパンツ、返せぇぇぇえええええ!! 俊英春田の送る、ノーパン青春グラフィティ! 開戦!
RENTA!の内容紹介より引用してます
感想
ネタバレ含みます。未読の方ご注意を!
この漫画、予想外にって言ったらすごく失礼ですが、思ってたよりすごく良くて
春田さんの漫画他のも読もうかなー!って思いました。
他の方のレビュー通りエロシーンが濃いめ、それもけっこう凝ってて、絵の構図がとても上手なんですよねぇ。内容はそれほど特殊な事をしてるわけでもないのに、ほんとに描き方が上手くて何もかもが新鮮に見えました。
絵柄も好みだなーって思う方多いんじゃないでしょうか。随所で受けの子の表情がしっかりエロく描かれているのも素晴らしかったです…!
攻めの野島は総合的に見て変態なんですが(笑)ドSでもしっかり愛がある感じで好感持てました。まぁ弱み握って脅迫なんて好きな相手への近づき方としては如何かと思いますが、終始コメディ的な調子で進んでいくので不自然でもこれはアリかなーという感じです。わたし個人的には漫画喫茶のシーンぐっときましたよ。ちょっと切なくもなりました。
コメディっぽいといえば、途中で受けが見た謎の夢は笑えますw
そういえば読後に、亮は野島のことをいつ好きになったんだ??という疑問が湧いてくるんですが、最初はそれっぽい描写ないなぁと思ってたんですけど、この夢のあたりがそれに当たるのかもです。意識してるという意味で。高校生だから性欲と恋愛感情がごっちゃになってしまう部分もあるんでしょうかね。うんきっとそうだ。だだやっぱりこの、いつ好きになったのか?という部分で内容に違和感を覚える方もいるんでしょうね。野島が恋愛感情を抱いた経緯は巻末の書き下ろしで描かれてますけど。
亮の家族設定なんかも登場人物同士の会話からなんとなく読み取れるようになっていて、いちいち説明臭くなくて良かったです。
ところで当て馬なのかと思いきやフェードアウトした後ろの席の戸塚くん。
彼は一体…?ほんとは描きたかったけど入りきらなかった裏設定があるのかもですね。
ヤサシイワタシ
今回はひぐちアサさんの「ヤサシイワタシ」です。
BLじゃないんですが…
ふとしたきっかけでこのヤサシイワタシ読んでみたら、この漫画の事が頭から離れなくなってしまった
私にとってはなかなか衝撃的な作品でした。
あらすじ
イヤな女? カワイイ女? 純情青年が大学の写真部で出会った先輩は、部の「要注意人物」だった。やがてふたりは付き合い始め──。大ヒット野球漫画『おおきく振りかぶって』の著者が、注目の新人時代に放った、普遍的で深刻なテーマをシリアスに描いた初単行本。切なさに体温があり、甘さには血が通う。告白にも似た傷つけ合いは成長すら痛々しい。リアルな人間像を熱く描く、悲しきジェットコースターラブストーリー、開幕!
(Renta!の作品紹介を引用)
感想
(ネタバレ含みます。未読の方はご注意を
作者のひぐちアサさんは高校野球を題材にした「おおきく振りかぶって」という言わずと知れた名作漫画(いまも連載中ですね)を描いておられる方で、
私もおお振り好きで読んでるんですが(新刊出たら感想書きたいなと思ってます)
このヤサシイワタシは、おお振りの内容との差が激しいというか
なんの笑いもなく、ずっとシリアス続き、
躍動感溢れるコマもなく、登場人物たちが言葉を交わしながら淡々と進んでいく物語です。正直、とても息がつまる作品です。
読む前にあらすじも把握していたし、ネットで知り得た情報で結末をなんとなく知った上で読んでしまったのですが、そういうの差し引いてもやはり心にずしっとくる漫画でした。
一読しただけでは、一体何が何だったのかさっぱりという感じでした。主要人物である芹生とヤエの心の動きが追えない、会話が理解できない。
この人たちは一体何を喋っているんだ?!と混乱してしまったのが事実です。読解力ないなーあ…。
最初は再読する事すら躊躇いましたが、でもやはり何か心に残るものがあって
何度も何度も読み返して、感想などを書かれているブログも見に行きました。
何度か読んでやっとわかったのはヤエの孤独さ不安定さ心の弱さ。
ヤエの行動や言動は登場人物たちだけでなく、読み手からも嫌われるように作り込まれてるように感じました。一巻を読んだ時点で彼女の性格が無理だと思う人も多いはずです。
ヤエに共感したり寄り添ったりできるかどうかで物語の見方は大きく変わってくると思いました。
つまりは、自分がヤエのような人だったら?とか、
自分にもヤエのような不安定さは無いと言えるのか?という事を問えるかどうかです。
私も一読目では、最後まで読んでもヤエはほんと酷い人だな最悪だなとしか見られなかったです。自殺という手段さえ周りの人たちを傷つける最悪な方法だと。どこまで性格が悪いんだと…。
ヤエは根本からもう不安定なんですよね。何をしてもグラグラしてしまう人なんです。ヒロタカも自分とヤエを重ねて見てはいたものの、やはり決定的に違っていると思いました。ヒロタカは前に進む強さを持っているけど、ヤエにはそれができなかった。最後のヒロタカとヤエの会話で、ヤエはそれを感じ取っていたように思えます。
最後の笑顔がすごく切ないです。
ヤエの根元の不安定さ作ったのはやはり家庭…なんですかね。そう思うとやり切れないですね。子供にとって親ってほんとうに大事なんですよね…。
話は逸れますが
私は小説でも漫画でも音楽でも、あるモチーフを何度も繰り返し伝えようとする人、
形を変えてでも、ずっと同じ事を表現し続けている人ってとても尊敬します。なぜだかそういう表現者の方の作品が好きだし、そういう部分を見つけると嬉しくなります。
ひぐちアサさんにとってのヤサシイワタシは原点的な作品のように感じました。
「おお振り」にも自信をなくした主人公(ヤエとは違い芯はありますけど)と、
最初は卑屈な主人公をあまり理解できない野球部員達が心を通わせながら彼を理解し成長していく過程が描かれています。陰で頑張っている主人公をどうにかして自信持たせてあげたいと奮闘する場面や、怪我をして初めて知る怪我をした人の気持ちも描かれています。
こっちは登場人物たちがどんどん成長していくので希望に溢れていてとても読んでて楽しい漫画ですけどね。
ひぐちアサさんの作品を全部読んだわけではないのであくまで憶測ですし的外れかもしれませんが、何か根底の部分に通じるものを感じました。
ポルノグラファー
丸木戸マキさんのポルノグラファーの感想です。
正直な話、眼鏡キャラにあんまり惹かれないもので…
表紙見て、ちょっと敬遠してた漫画だったんですが、同じ作者さんの作品「アケミちゃん」がかなり良くて、同じ日にこの「ポルノグラファー」も購入してしまいました。
いやもうこの漫画、かなり面白かったです…!!!
予想しなかった方向へ進んでいくし…
これは感想を書かねばと!
あ、アケミちゃんの感想はまた後日書くつもりです。
まずはこちらから。
あらすじ
現実は妄想よりスゴイ。ポルノ作家と俺の“代筆”のお仕事。 大学生の久住(くずみ)は、ポルノ作家・木島(きじま)の腕を骨折させてしまい、口述筆記で代筆することに。仕事をはじめて数日。淫らな文章を読み上げる木島の声は久住の耳を責めたて、疼いた下半身は完勃ち状態に…。「抜いてあげようか? 口でしてあげる」からかわれた久住は、その日から木島で“エロい妄想”をするようになってしまい――? 純情大学生×思わせぶり官能小説家のお子様厳禁セクシャル・ワールド。
(amazonより引用)
感想
前半、これでもかというくらい卑猥な文章が出てくるんですが、
それをものすごい淡々とした表情で読み上げる木島がシュールすぎて読みながら笑いそうでした。
久住が聞いて完勃ち(笑)しても、すぐにそういう展開には持っていかずに、あくまで変人・木島先生に戸惑う久住…の図を崩さず、コメディっぽくテンポ良く物語が進んでいきます。
官能小説を口述筆記するという要素は面白いしもちろん大事なんですが、
この漫画のいちばんのメインテーマは木島の孤独さとか、突きつけられた現実に木島がどう答えを出すのか…っていう所な気がします。
だから前半部分はちょっとコメディっぽく笑いもあるけど、後半の核心に触れる部分はとってもシリアスでした。純文学小説家を目指していた1人の男の生々しい一生という感じ…結末の、木島がとった行動には切なくなります。
…にしても、木島が小説を書けなくなったのはちょっと城戸が絡んでそうですよね…?どうなんだろう??
まぁ本当に書きたかったものとは違うものを書いて生活していたのだから、遅かれ早かれ、こういう結末になってしまうのは仕方ないのかなぁ。
個人的な好みの話で申し訳ないんですが、城戸さんがけっこうツボでした。なんだかこの丸木戸さんの描くタレ目キャラが好きみたいで…(アケミちゃんの攻めといい…)
木島と城戸の、過去に何かあった感じを匂わせる雰囲気がすごく良かった。
むしろ、木島先生と城戸の間に起こった事を!!過去の話をもっと描いてくれ!!って思ってしまいました(笑)
でも木島、過去は確実に城戸さんのこと好きでしたよね??え??妄想しすぎか…??
まぁ城戸はさておき、木島はほんとに最後まで捻くれまくってて良かったです!
なんて完成されたキャラなんだろう…現実にいたらすごく嫌だけど!
最初に表紙の絵で敬遠してしまったけれど、今は眼鏡の木島が愛おしいです(笑)
…これ書いてる途中で知った事なんですが、
on BLUEにて、城戸×木島の過去編ストーリーが連載中らしいですね?!すごい読みたい!!コミックスとして纏められたらぜひとも読みたいです…!
ほっぺにひまわり
またまた三田織先生です
僕らの食卓、山田と少年、と読んできて、さて長編作品でコミックス化してるのは(今の所)残すところ「ほっぺにひまわり」のみ…
表紙絵からも三田さんの可愛らしい絵柄が興味をそそるんですが、
受けの子がぽっちゃり…という点が気になって躊躇してました
が!やはり、読んで良かったです!
ほっぺにひまわりの他に、深い森という作品も収録されてます。
どちらも違う味があって非常に良かったです。
甘ーいチョコと苦いコーヒーみたい。
どちらかと言うと、私は重めの話が好きなので「深い森」の方が好みだったかな…
今まで読んできた三田さんの漫画と少し違って新鮮でした。
以下、2つのお話の感想をもう少し詳しく書いていきたいと思います。
ネタバレ含みますので未読の方ご注意を〜。
ほっぺにひまわり
あらすじ
体重90kgのぽちゃかわ男子!
皆から愛される(イジられる! ?)ぽっちゃり体型のヨネちゃん。
ある日、憧れのクラスメイト・アライ君から「ユーレイを成仏させる為に女装してほしい」なんてお願いをされて! ?
愛嬌たっぷりのヨネちゃんと、イケメンムッツリ・アライ君のぽよぽよスウィートラブ
(Amazon作品内容一部を引用してます)
感想
舞台は男子校なんですが、受けのヨネちゃんの立ち位置が絶妙でした。
ヨネちゃんの、卑屈すぎないキャラクターがすごく良い。周りのみんなが多少身体のことをいじっても気にしすぎずニコニコポヨポヨ。
クラスメイトも過剰にいじるわけでもなく仲良しで、ヨネちゃんをAV鑑賞に誘ってきたり(笑)すごく平和で読んでいて楽しかったです。あー高校生楽しそう!
アライ君がヨネちゃんを好きになった経緯がよくわからなかったんですが、好きになる理由とかそんなの語らなくても、アライ君は真っ直ぐヨネちゃんを好きで、それが揺るぎなくて、読んでいてほんとに爽やかな夏の風が吹いてきそうな(笑)素敵なお話でした。
アライ君に思いを伝えたあと、ひまわりの着ぐるみの下で泣いていたヨネちゃんにうるっときました。
やはり三田織さんの漫画の温かさには涙腺が緩くなるなー。
高校野球児好きには、アライ君の野球部ユニフォーム姿はときめきますよ…!
おまけで、大人になった2人が登場するんですが(本編エロありませんがこっちでは少しあります)
よよよよヨネちゃん?!?!というくらい別人です(笑)
これはこれで、この2人の話が読みたくなる!なんか別物として捉えないと心の整理がつかないくらいヨネちゃん別人でした。たしかにエロくなった…(おい
深い森
三田織さんの漫画はほのぼの系のものしか読んだ事がなかったので、衝撃を受けた作品でした。
かなり切ないですこの話。
律の事が頭から離れない遥が、かっぱ巻きをくしゃっと握ってるコマなんか、
もう、胸がいっぱいになっちゃいました。自分の胃の中にもかっぱ巻き入ってる錯覚起きるくらい感情移入して切なくなっちゃった。
早苗さんに本当の事がバレて、今まで積み上げてきたものが崩れてしまった遥が、
うまくやれなくてごめん と漏らしたあとの律の表情が印象的でした。
遥が自分の代わりに色んなものを1人で背負わされ、苦しんできたんだと悟ったような表情で。
そのあと初めて律の方から遥を抱きしめ受け入れるんですが、
きっと律にとっては遥はずっと甥っ子の、可愛い遥なんだよなぁ。
でも遥を救うにはこうするしか選択肢がないんだもんなぁ。
あああどうしてこうなったんだほんと。
そしてそこから、だだだっと駆け抜けていくようなラストまでの展開も素晴らしかったです。
仄かな柔らかい光が差し込んでいるような、最後のシーンが大好きで
何度も何度も読んでしまいます。
それにしても、深い森っていうタイトルが、すごく合ってますね。
Warpaintの曲が聴こえてきそう。(知ってる人いるのかな)
宇田川町で待っててよ。
秀良子先生の作品では「リンゴと蜂蜜」が大好きなんですが、
この「宇田川町で待っててよ。」発売当時は、秀良子さんの新刊だ!!とわくわくして読んだものの、あまりピンとこなくて、引越しの時に、一度本を手放してしまったんです。
この間、同作者の「STAY GOLD」新装版に、宇田川町〜の番外編が収録されていると知り、STAY GOLD読みたいけど、どうせ買うなら宇田川町の番外編も楽しみたい…というわけでもう一度、「宇田川町で待っててよ。」を読み直そうと思った次第です。
この漫画、評価がものすごく高いんですが、もしかしたら好みが分かれる作品なのではと思っています。私には、感情移入するのがちょっと難しかった。
というのも、この漫画の恋愛は少し典型から外れるというか、普通の甘い恋愛ものを期待していると、ちょっと違う。癖が強くて、息が苦しくなってきそうなくらい、シリアスで…。人間の、心の奥の見てはいけないものに焦点を当てたような物語なんです。
作中でも、百瀬が何度も
「どうしたらいいんだ?」と問いかけている場面があるんですが、
どうしたらいいのか、未知すぎて本当に誰にもわからない恋愛だと思います。
あらすじ
「どうやらあいつは女の服を着ていると俺に抵抗できない」渋谷区宇田川町――人通り多い街中で、同級生・八代の女装姿を目撃してしまった百瀬。気になった彼は八代をナンパする。一方、百瀬の熱の籠もった視線をそらせない八代は渡された女子高の制服を着て彼の前に立つが……!? 純粋かつ扇情的! 臆病な女装男子と一途すぎる男子高校生の不器用で青いラブストーリー!
感想(ネタバレ含む場合があるので未読の方ご注意を)
最初読んだ時は八代の二面性がよくわからなかったんですが、どうも読み解けていなかった箇所があって、もう一度読んでわかりました。
たまーに他のBLでも女装するのってあるけど、今まで読んできた女装ものとは全然違う!女装がただの趣味とかではなく、八代の内面の欲求を表してるんですよね。
可愛い女の子とばかり付き合ってきたのも、なるほどなぁと。
自分を受け入れるのか、受け入れないのか…八代の自分の性への戸惑いが、ものすごく生々しく繊細に描かれていて、こういうのってBL以前に純文学なんかで描かれそうな主題ですよねぇ。
百瀬はちょっと強引すぎて、土足でズカズカ八代の心に入ってくる感じで
ちょっとデリカシーなさすぎじゃない?みんなにバラすぞって!そういうの弱みに付け込んで無理矢理ーみたいなの全然萌えないわよ!?
…と思っていたら、それもまた読み返すごとに違う面が見えてくるキャラでした。
好きだと思ったものにはほんとにど直球。初めはねちっこくて気持ち悪く感じるんですけど、百瀬、何回か読んだらイケメンに見えてきたよ…!!
途中途中は、2人の噛み合わない歯車が辛くて、もしかして幸せになれない話なのか、、と感じるんですけど、最後はものすごく良かったです。 映画みたい。
これ書いてる途中で知ったんですけど、既に映画化してるんですね!
…それにしても、Amazonのレビューがどれも秀逸すぎます!!
自分が何を書いてもちゃちく思える!みなさんすごいー!
コヨーテⅠ
夜中に他の方のレビューを見てどうしても読みたくなって購入したのですが…
まず画力が圧倒的すぎて一度本を(正確には電子書籍なのでスマホの画面を)閉じました。生半可な気持ちで読んじゃいけないなと思い(笑)
SF系のBLは食わず嫌いで…オメガバーズ設定も何なのか結局よくわかっていないんですよねぇ何回説明読んでも面倒くさくなってしまう。。
なのでこういう系統のBLはほとんど読んだ事がなかったし、
人狼×人間でマフィアが絡んできたりと、なかなか小難しい話なのかと思いきや、そうでもなかったです。
あらすじ
【人間×人狼 運命に弄ばれた禁断の恋】
「男同士だろうが異種間だろうがどうでもいい」
〈人狼〉であることを隠しながら暮らすコヨーテは、バーで働くピアニスト・マレーネに会うたび口説かれる。人狼ゆえ彼と深く関わることを避けようとするが、ある日、前ぶれもなく初めての発情期がきてしまい、人の姿を保てずにいたところをマレーネに見つかってしまう。彼の誘いを拒もうとするコヨーテだが…。
(Renta!の内容紹介を引用してます)
感想
(ネタバレ含む場合があるので未読の方はご注意を。。)
人狼という種族の1人である受けと、敵対するマフィアの後継者である攻めの、ロミオとジュリエット的な恋…(というとなんだか薄い感想になってしまうけども)異種間であり更に敵対する関係っていうのが、切ないです。
攻めのマレーネはコヨーテが人狼であることに途中で気付きながらも、狙った獲物は逃がさない系でがんがん口説いていきます。
口説き方も外国映画を観ているような甘〜い文句なんですよね〜。でも全然違和感ない。欧米人風の容姿に描かれてるからそれくらい甘くてちょうど良いくらいに思ってしまいました。
対するコヨーテは、口数は少ないものの、体で示すタイプというか…
確実にマレーネに惹かれてるのに、それを抑え込んでいてその姿がもう既にエロいです。この漂うエロさは、ヨネダコウ先生の名作「どうしても触れたくない」の嶋くんに通じるものがあるような…天然の受け気質。。
娼館での展開は官能的でしたね…素晴らしかった!BLってすごいジャンルだなと改めて思わされました。
舞台となる街はヨーロッパ風に描かれてます。ちょっと昔のヨーロッパ風。服装なんかも、アニメのバッカーノ!とかの雰囲気に似てるのでイギリスっぽいかな?(もちろんSFなので何処というわけではないんですが)
画力も相まって、洋画を観ているような気になります。スマホっぽい端末やSNSなんて言葉も登場して、うーん、きっちり世界が造られててすごい!
でもこういった舞台や設定の重さに潰されてBL面での内容が薄くなる事はなく、2人を中心にしたしっかり濃厚なBLで、先程も書きましたがエッチなシーンも読み応えありますよ…!
続き物なので、二巻がとても楽しみです!
このまま2人はどうなっちゃうんでしょうね…明るい展開にはならなそうだなぁ。。
山田と少年
三田織先生の山田と少年です
あらすじ
「おれら、付き合ってみる?」 クリスマスの夜、仕事帰りの山田(26)は、 泣きながら酔っ払っている男子高校生・千尋を拾う。 彼は、同性に惹かれてしまうことを悩む少年だった――…。 ノンケの社会人と、ゲイの高校生。 偶然出会った二人が 性別を超え少しずつ心の距離を縮めていく 三田織、待望の長編作。
(Amazon内容紹介をそのまま引用してます)
感想
「僕らの食卓」に感動し、三田織さんの他の作品を読んで見たい…!
と思いこちらを購入しました。
結論から言うと、ほんとにご馳走様でしたという感じです…!!読んで良かった!
暖かくてほっこり幸せな気持ちになれるBL漫画をお探しの方は読んだ方が良いかと思われますよ。
ただ、エロは少なめ(僕らの食卓よりは期待しても良いかな)です。でもこの漫画にはエロさを求める必要は無いと思います。
だってとっても純愛なんですもん〜〜受けが可愛い!攻めが優しい!!
…それでもう良いじゃないですか十分ですよ。
以下、もう少し詳しい感想です。ネタバレご注意を
ネオンサインアンバーの感想でも書きましたが、ゲイであることに悩んでいる受けが攻めに救われる…系のストーリーが私は大好きなんですが、
この漫画の受け千尋は、まさに…まさに!その典型と言っても過言ではない!親友に恋して悩む高校生。そして父親のいない家庭で弟と妹の面倒を見る、頑張るお兄ちゃんでもあります。山田が優しくすると耳たぶまで真っ赤になるという特性を持ってます。(名付けて耳バラ)可愛すぎか!
山田は千尋に恋愛感情を抱いて居ない時点でも、千尋を傷付けないように配慮でにる優しい男性。見た目は少し老け気味の26歳だけど普通に女性からモテそうな気がする。。
どう見ても恋愛方面何も無さそうなのに、初詣で俺の恋愛運は千尋に〜って神様にお願いしちゃうってどんだけ優しい人間なのかしら。
そんな優しい人間同士の優しい恋愛物語。
あぁみんながこれくらい優しければ世界は平和なのに…
千尋が雨の中を1人で帰るシーンは泣けます。今までいっぱい頑張ってきた千尋の、張り詰めてたものが、ぱーんと弾けたような、そんな気持ちが伝わってきて。
それにしてもブタマンとピザマンて何だ!僕らの食卓の種くんが背負ってる謎の生き物といい、三田さんの織りなす世界がいちいちツボです。
ちなみにですが、千尋の弟のたっくんと僕らの食卓の種くんは同じ保育園…だと良いなぁ〜と三田さんご本人のブログで語っておられました。
読後の妄想に事欠きませんね!
僕らの食卓同様、もっと続きが読みたい〜!と思っていたら、
なんと続編にあたる同人誌が存在するらしい事を知りました。
が、今は売り切れで再販も未定。
三田さんご本人のブログにて、電子書籍化も含めて再販の検討中との記事があったので、読みたい方は待ちましょう…私も読みたいです。。
オークションではけっこうな金額まで跳ね上がってて人気の高さが伺えます…!